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INSIGHT #003経理代行と税理士の違い

会社を設立してしばらくすると、「経理を誰かに任せたい」と考えるタイミングがあります。その際に混同されやすいのが、経理代行・税理士・会計事務所の違いです。この記事では、経理代行と税理士の違いを整理し、小規模企業が経理体制を考える際の判断基準を解説します。

  • 2026.06.29
  • 読了目安:7分
  • 経理代行
  • 税理士
  • 会計事務所
  • 記帳代行
  • 給与計算
  • 月次決算
  • バックオフィス
  • 中小企業経営

経理代行と税理士は担当領域が異なる

経理代行と税理士は、どちらも会社のお金や会計に関わる存在です。ただし、担当する役割は同じではありません。

大きく分けると、経理代行は日常的な経理業務を支える存在、税理士は税務判断や申告を担当する専門家です。

経理代行は、会社の中にいる経理担当者の代わりに、日々発生する作業を進める役割に近いです。一方で税理士は、税務上の判断、申告書の作成、税務署対応などを担います。

項目 経理代行 税理士・会計事務所
会計入力 対応しやすい 対応する場合がある
請求書発行 対応しやすい 事務所による
給与計算 対応しやすい 事務所による
経費精算 対応しやすい 事務所による
振込データ作成 対応しやすい 事務所による
月次資料の整理 対応しやすい 確認・監査が中心
税務相談 対応不可 対応可
法人税申告 対応不可 対応可
消費税申告 対応不可 対応可
税務署対応 対応不可 対応可

たとえば、領収書の整理、通帳データの確認、会計ソフトへの入力、請求書の発行、給与計算などは、経理代行が対応しやすい領域です。

一方で、消費税の判定、役員報酬の設定、節税の考え方、法人税申告、税務調査への対応などは、税理士の専門領域になります。

「税理士はいるが、経理担当者はいない」状態に注意する

設立直後の会社では、税理士とは契約しているものの、社内に経理担当者がいないケースがあります。

この状態自体が悪いわけではありません。取引件数が少ないうちは、社長自身が通帳を確認し、請求書を発行し、必要な資料を税理士へ渡すことで対応できる場合もあります。

ただし、会社が少しずつ動き始めると、日常的な経理作業は増えていきます。

経理担当者がいない場合に社長へ集まりやすい作業

  • 請求書の発行
  • 入金確認
  • 経費精算
  • 領収書・請求書の整理
  • 給与計算
  • 会計入力
  • 税理士へ渡す資料の準備
  • 月次数字の確認

これらの作業が後回しになると、税理士へ渡す資料が揃わない、会計入力が進まない、月次の数字が見えないという状態になりやすくなります。

税理士が必要かどうかだけではなく、その前段階の日常業務を誰が行うのかも、経理体制を考える上では重要です。

小規模企業では「経理代行+税理士」の組み合わせも多い

小規模企業では、経理代行と税理士を組み合わせて運用するケースがあります。

この形では、日々の経理業務は経理代行が担当し、税務判断や申告は税理士が担当します。それぞれの役割を分けることで、社長がすべてを抱え込む状態を避けやすくなります。

経理代行が担当しやすい業務 税理士が担当する業務
会計入力 月次監査
請求書発行 決算対応
給与計算 法人税申告
経費精算 消費税申告
証憑整理 税務相談
月次資料の作成 税務署対応
支払予定の整理 ---

従業員10名未満の会社や、社長が経理を兼任している会社では、この組み合わせが合う場合があります。

日々の経理は経理代行へ、税務上の判断は税理士へ任せることで、経理作業と税務判断を切り分けて考えやすくなります。

BILLY's 経理で対応できること

BILLY's 経理では、会計入力だけでなく、支払データ作成や請求書管理などの経理代行業務を分けて依頼することができます。

社長1人の会社では、会計入力と日常経理の両方をまとめて相談いただくケースもあります。一方で、すでに税理士と契約している会社では、税理士へ渡す前の資料整理や月次データ作成を中心に対応することも可能です。

次のような状況であれば、経理代行を検討しやすいタイミングです。

  • 社長が経理作業に時間を取られている
  • 会計入力が数か月分止まっている
  • 税理士へ渡す資料を整理できていない
  • 給与計算や支払準備を外部に任せたい
  • 自社で行う部分と外部に任せる部分を整理したい

すべてを丸投げする形だけでなく、「一部だけ任せる」「社内作業と分担する」「税理士との連携を前提に整える」といった対応も可能です。

BILLY's 経理ポイント

経理代行・記帳代行のご相談では、最初からすべての業務を外部化する必要はありません。

社長が抱えている経理作業を整理し、自社で対応する部分、BILLY's 経理に任せる部分、税理士へ相談する部分を分けながら、無理のない運用体制を一緒に検討します。

税理士とすでに契約している会社でも、税理士へ渡す前の資料整理や月次データ作成を中心に対応できます。

どちらを先に検討すべきか

経理代行と税理士のどちらを先に検討すべきかは、会社の状況によって変わります。

税務判断や申告が必要な場合は、税理士への相談が優先されます。一方で、日々の作業が止まっている場合は、経理代行の検討が先になることもあります。

状況 優先して検討したい相談先
会社設立直後で税務届出や決算期を確認したい 税理士
消費税や役員報酬の判断が必要 税理士
決算が近い 税理士
税務相談をしたい 税理士
社長が経理作業に追われている 経理代行
会計入力が止まっている 経理代行
給与計算が負担になっている 経理代行
請求書や入金確認が整理できていない 経理代行
月次数字が見えない 経理代行+税理士

どちらが上という話ではなく、会社のどこに負荷が集中しているかを見て判断することが大切です。

税務判断に困っているのか、日々の作業が回っていないのか。この違いを整理すると、相談先を選びやすくなります。

経理体制を考える時のチェックリスト

経理代行と税理士の役割を整理する際は、次の項目を確認しておくと判断しやすくなります。

  • 毎月の会計入力は誰が行っているか
  • 請求書の発行担当は決まっているか
  • 入金確認は定期的にできているか
  • 経費精算のルールはあるか
  • 給与計算の担当者は決まっているか
  • 税理士へ渡す資料は毎月整理できているか
  • 月次の数字を確認できる状態になっているか
  • 社長が本業以外の経理作業に時間を取られすぎていないか

この中で止まっている項目が多い場合は、税務だけでなく、日常経理の体制も見直すタイミングです。

まとめ

経理代行と税理士は、どちらも会社の会計に関わる存在ですが、担当する役割は異なります。

経理代行は、会計入力、請求書管理、給与計算、経費精算など、日々の経理業務を支える役割です。税理士は、税務相談、決算、法人税申告、消費税申告、税務署対応など、税務上の判断や申告を担当します。

設立から数年の会社では、税理士とは契約しているものの、日常経理を担当する人がいないケースがあります。その結果、社長が経理作業を抱え込み、数字の確認や資料整理が後回しになることもあります。

経理体制を考える際は、税務を誰に任せるかだけでなく、日々の経理業務を誰が担当するかまで含めて整理することが重要です。

自社の状況に合わせて、次の3つを分けて考えると、無理のない経理体制を作りやすくなります。

  • 税理士へ相談する部分
  • 経理代行へ任せる部分
  • 社内で対応する部分

税務判断に困っているのか、日常の経理作業が回っていないのか。まずは自社の負担がどこにあるかを整理することが、経理体制を見直す第一歩になります。

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